社寺仏閣の建築

はじめに

社寺仏閣は、我が国の木造建築の中で最も歴史が深く、高度な建築技術、そして建築美を有しています。

当社では、およそ100年前から宮大工として社寺仏閣の建築に携わっておりますが、改修や修復、移転などで、現存する社寺仏閣を目の当たりにするたびに、その技術の奥の深さに驚かされます。そして同時に、先人たちの知恵と努力が、現代の建築技術にも活かされていることを思い知らされます。

そもそも、寺社仏閣には全く同じものは一つもありません。地域や建てられた年代によって、材料も工法もさまざまですし、当時の宮大工一人ひとりのオリジナリティが、その建物の随所に残されています。そしてそれが、時代を経て宮大工の腕から腕へと伝え継がれてきたのです。

近年、宮大工が減少していると言われていますが、それはすなわち、古の建築技術を伝承する者が少なくなっているということを意味します。現代においてさえ、いえ、現代だからこそ必要であると感じるこの技術を、私たちは伝え残していかなければなりません。

今、当社には約20人の宮大工がいます。まだ入社して1、2年の若者から30年、40年と経験を積み重ねた棟梁まで、全ての職人が志を一つに、受注した一寺、一物件と真摯に向き合い、日々研鑽に励んでいます。

この積み重ねが、次世代の宮大工を育み、日本の建築技術を未来へ繋げていくのだと確信しています。

建造工程

企 画

1. 準備委員会の設立
社寺見学会・研究会(構造・木材・瓦等)
基本計画案の作成
概算予算の作成

2. 建設委員会の設立
委員長・会計などの役割決定
趣意書の作成
予算計画(建築・外構・式典・神・仏・什器費等)
事業計画


※募財金額・期間・方法の決定及び説明会の開催

設 計

1. 設計依頼先の決定
社寺専門設計会社、もしくは経験豊富な設計会社
設計・施工の一括発注の検討

2. 工法の決定

※木材建築の場合
 国産材と外材のどちらを使用するのか(適材適所)
 木材の節の評価
 木材の寿命(数百年 比較的長い 安価)
 木材の乾燥期間(1年以上 できるだけ長く)


※鉄筋コンクリート建築の場合
 鉄筋コンクリートの寿命(75年程度)
 耐火・耐風性能にすぐれている


※鉄骨建築の場合
 鉄骨の寿命(60年程度 錆の影響を受けやすい)
 工期短縮、安価

施 工

1. 業者選定
社寺専門業者、もしくは経歴・評判の良い業者
業者を選定し数社にしぼる


※特名・見積合わせ・入札契約
※請負契約・支払い・条件の確認

2. 着工時期
募財の1/3〜1/2が集まり次第、着工
竣工から逆算して、着工時期を決める
木材の乾燥期間(最低1年以上)を考慮しておく


※乾燥1年以上、工事1年半以上(竣工まで最低2年半以上)

3. 着工・竣工・引渡し
地鎮祭、上棟式
工事定例会議


※仕上げなどの決定※追加、変更の打ち合わせ
 落慶法要
※事業収支報告

仏具工事(2ヶ月〜6ヶ月)

落慶法要

施工例一覧